臨床
内側開大式高位脛骨骨切り術における外側ヒンジ骨折に関する検討
津田 亮二
1
,
杉森 端三
,
舘 慶之
,
兼氏 歩
,
川原 範夫
1金沢医科大学 整形外科
キーワード:
脛骨
,
脛骨骨折
,
骨移植
,
骨切り術
,
術後合併症
,
骨折治癒
,
変形性膝関節症
Keyword:
Osteotomy
,
Postoperative Complications
,
Tibia
,
Tibial Fractures
,
Bone Transplantation
,
Fracture Healing
,
Osteoarthritis, Knee
pp.213-219
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2017180896
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2008年5月~2014年12月迄に内側開大式高位脛骨骨切り術(OWHTO)を施行した18例22膝を対象に、外側ヒンジ骨折(LHF)の発生とその癒合時期について単純X線、CTを用い評価し、開大部への骨移植方法など、追加処置との関係について検討した。LHFは22膝中10膝(45.5%)で合併しており、全例Takeuchiの分類のタイプIであった。LHF合併の有無での2群間の比較では年齢、性別、BMI、開大量に差はなかった。また、LHF合併例における骨移植方法の内訳は2膝が骨移植なし(骨移植なし群の中では7膝中2膝、28.6%)、3膝が顆粒状骨移植(顆粒状骨移植群に中では8膝中3膝、37.5%)、残り5膝がブロック状骨移植(ブロック状骨移植群の中では7膝中5膝、71.4%)であった。ブロック状骨移植群のLHFを合併した5膝は、全て脛骨近位外側まで楔状に形成した人工骨ブロックを挿入されていた。LHFを合併した10膝中5膝が遷延癒合となっていた。全体の傾向として楔状人工骨ブロックを脛骨外側まで挿入した症例では6ヵ月以上を要することが多かった。
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