発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006197897
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膝の異常を主訴に整形外科スポーツ外来を受診した65例を対象に,脛骨外側顆形状を計測した.内訳は,女性はnon-contact typeの膝前十字靱帯(ACL)損傷の両側例6例12膝(A群),片側例17膝(B群),ACLを損傷していない対照14膝(C群)で,男性はACL損傷片側例10膝(D群),損傷していない対照18膝(男:E群)であった.計測方法は,関節面中央の冠状断で脛骨外側顆の中心を通る矢状断で,脛骨外側顆の変曲点を結び,関節面頂点からの垂線の長さを求め,これをもとに垂線の長さを前後径で除した値を脛骨外側顆の凸の指標convex index(CI)とした.対照例のCIはC群0.143,E群0.126で,女性は男性に比べ脛骨外側顆の凸の度合いが高かったが,有意差はなかった.損傷例の女性はA群0.187,B群0.175で,C群との間に有意差を認めたが,A群とB群とは有意差がなかった.男性はD群0.161で,E群との間に有意差を認めた.脛骨外側顆の凸面形状は,non-contact typeのACL損傷の危険因子の一つになると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2006