骨・軟骨の再生
末梢血由来細胞移植による骨再生医療
黒田 良祐
1
,
新倉 隆宏
,
松本 知之
,
李 相亮
,
黒坂 昌弘
1神戸大学 大学院整形外科
キーワード:
自家移植
,
偽関節
,
脛骨骨折
,
骨移植
,
骨再生
,
大腿骨骨折
,
臨床試験
,
CD34抗原
,
末梢血幹細胞移植
,
血管内皮前駆細胞
Keyword:
Bone Regeneration
,
Clinical Trials as Topic
,
Femoral Fractures
,
Pseudarthrosis
,
Tibial Fractures
,
Transplantation, Autologous
,
Bone Transplantation
,
Antigens, CD34
,
Peripheral Blood Stem Cell Transplantation
,
Endothelial Progenitor Cells
pp.301-307
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.19020/J02201.2016036080
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治療後6ヵ月経過しても骨癒合が得られず,その後3ヵ月間骨癒合の進行がみられない難治性骨折(偽関節)は骨折全体の5~10%で発生するとされる.偽関節に陥ると,局所の生物学的活性は低下し,非常に難治性であり,日常生活に多大なる支障をきたし,社会復帰が妨げられる.したがってこのような症例を治癒に導く新しい治療法の開発が重要と考えられる.われわれは偽関節患者を対象として自家末梢血CD34陽性細胞移植による骨・血管再生療法を文部科学省の橋渡し臨床研究として行い,全例,骨癒合が得られ良好な臨床経過を得た.本治療法は医療技術としての定着・普及を目指すため,医師主導治験の実施を計画中である.本稿では末梢血由来細胞移植による骨再生医療について解説した.
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