特集 小児日常診療でその薬を使うとき・使うべきでないとき
VII 腎・泌尿器
72.低リン血症とリン製剤
白井 陽子
1
,
関根 孝司
1東邦大学医療センター大橋病院 小児科学講座
キーワード:
リン
,
低リン酸血症
,
禁忌(治療)
,
Sodium Phosphate
,
小児薬用量
Keyword:
Hypophosphatemia
,
Sodium Phosphate
,
Phosphorus
pp.1658-1659
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00639.2017086344
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成人では一日に6,000mg のリンが糸球体でろ過され,うち5,400mg が尿細管で再吸収される.そのうち80%は近位尿細管,10%が遠位曲尿細管,少量が接合尿細管より再吸収され1),近位尿細管でのリンの輸送は副甲状腺ホルモン(PTH),線維芽細胞増殖因子(FGF23),1,25(OH)2D3の調節を受けている.尿細管でのリンの再吸収は,Type ⅡNa+依存性リン酸輸送体(NaPi-Ⅱ family)により輸送されている.これらの調節因子または輸送体の異常と,Fanconi症候群が腎性低リン血症の原因として挙げられる.本稿では,低リン血症に対するリンの補充について述べる.
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