症例
妊娠37週時に子宮脱を発症し帝王切開術にて分娩に至った1例
西堀 翔子
1
,
星合 哲郎
,
齋藤 昌利
,
八重樫 伸生
1東北大学病院 周産母子センター
キーワード:
Oxytocin
,
子宮脱
,
帝王切開術
,
妊娠合併症
,
妊娠後期
,
母性年齢35歳以上
,
緊急手術
Keyword:
Cesarean Section
,
Oxytocin
,
Pregnancy Complications
,
Pregnancy Trimester, Third
,
Uterine Prolapse
pp.667-672
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00535.2017251481
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37歳(5経妊0経産)。妊娠37週2日の妊婦健診で腟部違和感と性器出血、胎動減少を訴えた。出血は産徴出血様少量のみで、胎児の状態は良好であったが、POP-Q stage Iの子宮脱所見を認め、妊娠37週3日には子宮脱とそれに伴う尿閉をきたした。子宮腟部は用手還納が不可能な状態であり、待機的に経腟分娩の方針としたが、児頭下降に伴って子宮腟部の血流障害をきたし、分娩停止と局所壊死のリスクが生じたため緊急帝王切開術による分娩を行った。局所壊死や母体・胎児感染症はみられず、分娩後は特別な処置を要することなく子宮脱は改善し、子宮脱の再発は認めていない。
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