診療
聴覚と胎児行動の検討
丸茂 元三
1
,
庄子 巳菜美
,
斎藤 花梨
,
阿部 一也
,
大橋 浩文
,
石田 友彦
1丸茂レディースクリニック
キーワード:
質問紙法
,
音響
,
音楽
,
経産回数
,
声
,
胎動
,
父
,
聴覚
,
母
Keyword:
Hearing
,
Fathers
,
Fetal Movement
,
Mothers
,
Music
,
Parity
,
Surveys and Questionnaires
,
Sound
,
Voice
pp.649-656
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00535.2017251478
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出産直後の649例を対象に、胎児の音に対する反応についてアンケート調査を行い、音の種類によって胎児行動に違いが起きるか検討した。内訳は初産婦329例、経産婦320例であり、母の声、父の声、子供の声、音楽、特定の音(水道、掃除機、テレビ、映画館、花火、大きな音など)に対して胎児が「よく動いた」または「動かなくなった」を胎児反応あり、「わからない」を胎児反応なしとした。初産婦と経産婦で胎児反応の有無を比較した結果、胎児は同じ音源に対して初産婦も経産婦も関係なく同様に反応していると考えられ、胎児反応ありの割合が高い順に母の声、経産婦が聞く子供(兄姉)の声、父の声、音楽、ある特定の音、初産婦が聞く子供(他人)の声であった。胎児は胎内にいるときから外界からの音刺激を感知し、より身近な安心できる音にはよく動いて反応していると考えられた。
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