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自殺が最大の妊産婦死亡原因である可能性についての検討
田中 佳世
1
,
田中 博明
,
村林 奈緒
,
大里 和広
,
神元 有紀
,
池田 智明
1三重大学医学部附属病院 産科婦人科
キーワード:
うつ病
,
産褥
,
自殺
,
妊産婦死亡率
,
三重県
,
妊産婦死亡
,
実態調査
Keyword:
Depressive Disorder
,
Maternal Mortality
,
Suicide
,
Postpartum Period
,
Maternal Death
pp.1791-1794
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00535.2017099169
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三重県警に協力を依頼し、三重県における過去2年間の妊娠中あるいは産褥1年以内の自殺による妊産褥婦死亡について調査した。その結果、三重県における同時期の総出産数は28215例であった。全自殺者754例のうち妊娠中1例、産褥1年以内3例で、4例全てでうつ病が認められた。今回の調査で判明したことは、自殺による妊産婦死亡率が従来の報告よりも高かったことと、自殺者の背景にうつ病があったことで、自殺による妊産婦死亡率は14.1で、近年の妊産婦死亡率が約4~5であることを考慮すると、自殺が最大の妊産婦死亡原因である可能性が示唆された。
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