症例
胎児心拡大を契機に肝内血管性病変の診断に至った2例
熊澤 一真
1
,
多田 克彦
,
山下 聡美
,
谷 和祐
,
萬 もえ
,
吉田 瑞穂
,
桐野 智江
,
塚原 紗耶
,
政廣 聡子
,
立石 洋子
1岡山赤十字病院 産婦人科
キーワード:
肝臓疾患
,
胸部X線診断
,
出生前超音波診断
,
心エコー図
,
心拡大
,
心不全
,
胎児疾患
,
動静脈奇形
,
心拍出量-高性
,
腹部CT
Keyword:
Arteriovenous Malformations
,
Echocardiography
,
Cardiomegaly
,
Heart Failure
,
Fetal Diseases
,
Liver Diseases
,
Radiography, Thoracic
,
Ultrasonography, Prenatal
,
Cardiac Output, High
pp.451-457
発行日 2016年4月1日
Published Date 2016/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00535.2016251500
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症例1(27歳、初産婦)。妊娠25週2日目の超音波検査にて心拡大を、また妊娠30週6日目の超音波では肝内動静脈奇形が疑われた。妊娠33週0日目に陣痛発来し、経腟分娩にて1534gの男児を出産した。児は肝動脈拡張、動脈門脈シャントの存在ほか、門脈臍部の拡張、臍静脈遺残を指摘されたが、日齢58に行った腹部超音波で動静脈奇形を疑わせる血流が減少したため、日齢83に退院となった。症例2(27歳、初産婦)。妊娠33週1日目の定期健診で胎児心拡大を指摘後、妊娠33週5日目より入院管理となった。超音波検査にて心拡大とともに肝内動静脈奇形が疑われたが、妊娠39週3日目に3278gの女児を自然分娩で出産した、児は出生直後より多呼吸が出現し、動静脈奇形の所見が継続したが、心不全徴候の悪化はなく、日齢20に退院となった。
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