症例
胎児不整脈で気づかれた先天性心室憩室の新生児例
奥野 貴士
1
,
五十嵐 愛子
,
岡崎 新太郎
,
西田 公一
,
大嶋 勇成
1福井大学 医学部病態制御医学講座小児科
キーワード:
出生前超音波診断
,
徐脈
,
心エコー図
,
胎児疾患
,
期外収縮-心室性
,
心室憩室
Keyword:
Bradycardia
,
Fetal Diseases
,
Ultrasonography, Prenatal
,
Ventricular Premature Complexes
,
Echocardiography
pp.1690-1693
発行日 2021年11月10日
Published Date 2021/11/10
DOI https://doi.org/10.24479/J00621.2022078567
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在胎37週に前医で胎児徐脈を指摘され、胎児超音波にて先天性心室瘤または憩室が疑われた。精査目的で当院の産婦人科へ紹介後、児は在胎39週6日に2410gに出生したが、出生直後より多発性の心室性期外収縮(PVC)が認められ、心臓超音波検査および造影CT検査より先天性心室憩室と確定診断された。治療として日齢2よりアスピリンの内服を行ったところ、日齢5よりPVCの頻度は低下し、日齢9には正常洞調律となり退院となった。以後、5歳時点で憩室壁の菲薄化や不整脈、血栓、心不全は認めず、良好に経過している。
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