診療
急性白血病合併妊娠の管理における産婦人科の役割
井上 大輔
1
,
西島 浩二
,
山本 真
,
高橋 仁
,
知野 陽子
,
福田 真
,
折坂 誠
,
黒川 哲司
,
吉田 好雄
1福井大学 医学部産科婦人科学教室
キーワード:
Cyclophosphamide
,
Cytarabine
,
Daunorubicin
,
Vincristine
,
骨髄移植
,
人工妊娠中絶
,
帝王切開術
,
妊娠合併症-腫瘍性
,
白血病-急性骨髄性
,
母性年齢35歳以上
,
生児出生
,
白血病リンパ腫-T前駆細胞リンパ芽球性
,
双胎妊娠
Keyword:
Abortion, Induced
,
Daunorubicin
,
Cesarean Section
,
Cyclophosphamide
,
Cytarabine
,
Pregnancy Complications, Neoplastic
,
Vincristine
,
Leukemia, Myeloid, Acute
,
Bone Marrow Transplantation
,
Live Birth
,
Precursor T-Cell Lymphoblastic Leukemia-Lymphoma
,
Pregnancy, Twin
pp.213-217
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00535.2016168496
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妊娠中に急性白血病(AL)を発症することは稀であるが、著者等は偶然にも1年間に3例のAL合併妊娠を経験したので、各例の概要を提示した。また、3例の経験をもとに、ALの診断から治療に至るプロセスで産婦人科医が担うべき役割について考察し、以下の結論を得た。1)妊娠中は様々な愁訴があり、感冒症状や倦怠感を訴えた場合には、これらの症状にALなどの血液疾患がマスクされている可能性を常に念頭におく必要がある。2)血液検査を行う際には、特に目視による血液像の確認が重要である。3)ALは診断後早急に治療を開始しなければならないため、産婦人科医は母児の状態を速やかに把握し、血液内科や小児科と協議しながら児娩出や化学療法のタイミングを判断することが必要である。
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