私の経験
眼内レンズ強膜内固定術における術後屈折値の検討
長田 美帆子
1
,
藤川 正人
,
川村 肇
,
柿木 雅志
,
大路 正人
1滋賀医科大学 眼科学講座
キーワード:
強膜切開術
,
眼屈折
,
視力
,
超音波診断
,
水晶体亜脱臼
,
前眼房
,
無水晶体症
,
後向き研究
,
眼内レンズ移植
,
眼内レンズ偏位
,
眼内レンズ度数計算
Keyword:
Anterior Chamber
,
Aphakia
,
Lens Subluxation
,
Refraction, Ocular
,
Retrospective Studies
,
Sclerostomy
,
Visual Acuity
,
Ultrasonography
,
Lens Implantation, Intraocular
,
Artificial Lens Implant Migration
pp.289-294
発行日 2017年3月5日
Published Date 2017/3/5
DOI https://doi.org/10.18888/J00293.2017171090
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眼内レンズ(IOL)強膜内固定術を行った16例16眼の術後屈折誤差を後ろ向きに調査し、強膜内固定術の際に適したIOL度数について検討した。光学式生体計測装置(IOLマスター)または超音波Aモードを用いSRK/T式で算出したIOL度数の予測屈折値と、等価球面度数に換算した術後の他覚的屈折値との差(屈折誤差)を比較した結果、IOLマスターを用いた場合は予測値よりもやや近視化する傾向にあったが、IOL縫着術よりも良好な成績であった。また、強膜内固定した患眼と嚢内固定した僚眼の術後前房深度の比較では強膜内固定の前房深度が有意に大きかったが、嚢内固定と同様のIOL度数を選択しても術後の屈折誤差は1D以内に留まる可能性が示唆された。強膜内固定術を行う際には、IOLマスターによる測定結果と通常のSRK/T式を用いてIOL度数を決定すればよいと考えられた。
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