投稿論文 紹介
水晶体再建術の手術時間延長症例の検出
水野 樹
1
,
稲田 英一
,
猪俣 武範
,
野尻 宗子
,
吉川 努
,
矢口 健太
1順天堂大学医学部附属順天堂医院 麻酔科学・ペインクリニック講座
キーワード:
術中合併症
,
水晶体偏位
,
白内障
,
白内障摘出術
,
後向き研究
,
眼内レンズ移植
,
水晶体後嚢破損
,
手術時間
Keyword:
Ectopia Lentis
,
Retrospective Studies
,
Intraoperative Complications
,
Cataract
,
Cataract Extraction
,
Lens Implantation, Intraocular
,
Operative Time
,
Posterior Capsular Rupture, Ocular
pp.318-322
発行日 2022年3月10日
Published Date 2022/3/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2022137504
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背景:手術部の運営上、手術時間のモニタリングは重要である。実施された手術の時間が、予定手術時間に比較して延長することがある。今回、水晶体再建術の手術時間延長症例を、統計学的手法を用いて検出した。方法:順天堂大学順天堂医院手術室で実施された139症例の水晶体再建術の手術時間が、本研究の対象として用いられた。結果:水晶体再建術の手術時間は、平均値0.27時間、標準偏差0.16時間、中央値0.22時間、四分位範囲0.17時間であった。手術時間は正規分布ではなかった。箱ひげ図で、上限値0.50時間より大きい外れ値である延長症例は7症例あった。手術時間の延長要因は、術中に発生した偶発症に対する術式の変更や追加、白内障の悪化による手術困難であった。結論:水晶体再建術の手術時間延長症例の検出に、箱ひげ図の中央値や四分位範囲が使用される。
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