臨床報告
前房水定量PCRで低ウイルス量を示したサイトメガロウイルス角膜内皮炎の1例
花崎 浩継
1
,
崎元 暢
1日本大学 医学部視覚科学系眼科学分野
キーワード:
PCR法
,
角膜炎
,
眼房水
,
サイトメガロウイルス感染症
,
再発
,
経口投与
,
ウイルス量
,
Valganciclovir
Keyword:
Administration, Oral
,
Aqueous Humor
,
Cytomegalovirus Infections
,
Keratitis
,
Recurrence
,
Polymerase Chain Reaction
,
Viral Load
,
Valganciclovir
pp.781-786
発行日 2016年7月5日
Published Date 2016/7/5
DOI https://doi.org/10.18888/J00293.2016341318
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76歳男。当科受診の約2ヵ月前に右視力低下を自覚し、近医で角膜糜爛として加療されていたが、角膜内皮炎を併発し、改善しないため当科に紹介された。瀰漫性の角膜浮腫を認め、「原因不明の水疱性角膜症」として経過観察を行った。6週後にcoin lesionと思われる角膜後面沈着物が認められたため、CMV角膜内皮炎を疑って前房水の定量PCRを行い、CMV DNAが1.1×10^2copies/sample検出された。バルガンシクロビルを投与し、角膜病変は改善した。本例の定量PCRで検出されたCMV DNA量は既報に比べて低値であったが、臨床所見と治療効果はCMV角膜内皮炎として矛盾のないものであった。
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