私の経験
眼瞼周囲と眼洗浄カップの汚れに関する検討
岩下 正紀
1
,
小林 文貴
,
藤島 浩
1鶴見大学 歯学部眼科
キーワード:
Rhodotorula
,
Staphylococcus
,
眼瞼
,
機器と資材用品
,
コンタクトレンズ
,
細菌培養
,
真菌培養
,
細菌量
,
洗眼剤
Keyword:
Contact Lenses
,
Equipment and Supplies
,
Eyelids
,
Rhodotorula
,
Staphylococcus
,
Bacterial Load
pp.691-695
発行日 2016年6月5日
Published Date 2016/6/5
DOI https://doi.org/10.18888/J00293.2016339121
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近年、コンタクトレンズ装用後に市販のカップ式洗眼器具を使用する人が増えているが、洗眼カップに眼周囲の細菌が付着することによる2次感染の発生が危惧される。そこで今回、眼周囲にはどのような細菌や真菌が存在しているのかを調べ、それらが洗眼カップに付着するのか否か検討した。方法は、健常成人39名を対象に、眼周囲の皮膚を滅菌済綿棒で擦過し、付着菌の培養・同定を行った。その後、市販のカップ式洗浄器具を用いた洗眼を30秒間実施してもらい、洗眼使用後のカップについて培養・同定を行った。結果、眼周囲には細菌をはじめ様々な微生物が存在しており、細菌の検出率は92%(36/39名)、酵母の検出率は72%、カビは28%であった。洗眼使用後のカップからは細菌や真菌は全く検出されなかった。これらの結果から、カップ式洗浄器具は眼周囲皮膚の汚れを安全に除去できることが示唆された。
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