臨床報告
アナフィラキシーショックを生じた淋菌性結膜炎による角膜穿孔例
清水 一弘
1
,
田尻 健介
,
吉川 大和
,
三木 美智子
,
池田 恒彦
1高槻病院 眼科
キーワード:
アナフィラキシー
,
Ceftriaxone
,
角膜移植
,
結膜炎-細菌性
,
再発
,
充血
,
発熱
,
過敏症-薬物
,
淋病
,
角膜穿孔
,
静脈内注入
,
眼脂
Keyword:
Anaphylaxis
,
Ceftriaxone
,
Conjunctivitis, Bacterial
,
Drug Hypersensitivity
,
Fever
,
Hyperemia
,
Gonorrhea
,
Infusions, Intravenous
,
Recurrence
,
Corneal Transplantation
,
Corneal Perforation
pp.687-690
発行日 2016年6月5日
Published Date 2016/6/5
DOI https://doi.org/10.18888/J00293.2016339120
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50歳女。両眼の眼脂と右眼の視力低下を主訴に受診し、淋菌性結膜炎による角膜穿孔の診断で入院となった。セフトリアキソン(CTRX)の点滴とセフメノキシム点眼、CTRX点眼で加療を開始し、眼脂の減少と結膜充血の改善が認められた。入院11日目から発熱があり、淋菌以外の細菌感染症あるいはCTRXよる薬剤熱を疑い、タゾバクタム・ピペラシリン、さらにセフォジジムを投与した。しかし、効果はなく、結膜に再度充血が生じてきたため淋菌性結膜炎の再発と考えてCTRX点滴を再度行ったところアナフィラキシーショックとなり、意識消失した。CTRXを中止したところ速やかに解熱し、血液検査所見も改善した。右眼は虹彩が穿孔部に嵌頓しており、虹彩上を被膜が覆い、前房が形成されていたため、全身状態の回復を待って角膜移植術を施行した。
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