連載 特集アドバンストコース
『臨床画像』Vol.33,12月号特集 中枢神経系の新たな疾患カテゴリーとその画像所見
松木 充
1
1近畿大学医学部 放射線医学講座放射線診断学部門
pp.510-512
発行日 2018年4月26日
Published Date 2018/4/26
DOI https://doi.org/10.18885/cij.201834040510
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近年,遺伝子診断の発達,新しい自己抗体の発見や新しい創薬の開発,導入,ガドリニウム造影剤に関する新しい知見などを背景に,中枢神経領域において従来にはなかった新しい疾患概念,脳腫瘍の分類,脳の循環システムに関するモデルが発表されている。画像を読影するうえで,それらを理解することが病気,病態の正確な診断につながる。本特集では,①2016年に改訂されたWHO脳腫瘍分類,②抗myelin‒oligodendrocyte glycoprotein(MOG)抗体関連疾患,③薬剤関連進行性多巣性白質脳症(progressive multifocal leukoencephalopathy;PML), ④ 高齢者tauopathy, ⑤TDP‒43 proteinopathy, ⑥COL4A1変異関連疾患,⑦脳の鉄沈着を伴う神経変性疾患(neurodegeneration with brain iron accumulation;NBIA)の臨床像から画像所見について,最後に⑧Glymphaticシステムという脳内の老廃物排除のための仕組みについてわかりやすく解説されている。
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