特集 橈骨遠位端骨折の最前線−治療の極意を教えます−
橈骨遠位端骨折変形癒合に対する矯正骨切り術の極意
依田 拓也
1
1新潟大学医歯学総合研究科健康寿命延伸・運動器疾患医学講座
キーワード:
橈骨遠位端骨折変形治癒(malunion of distal radius fractures)
,
楔開き骨切り術(open-wedge corrective osteotomy)
,
3Dシミュレーション(3D corrective simulation)
Keyword:
橈骨遠位端骨折変形治癒(malunion of distal radius fractures)
,
楔開き骨切り術(open-wedge corrective osteotomy)
,
3Dシミュレーション(3D corrective simulation)
pp.621-625
発行日 2025年6月19日
Published Date 2025/6/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000002201
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橈骨遠位端骨折の変形治癒は,治療成績に影響を及ぼす重要な合併症の一つである。これに対し,筆者は掌側進入による楔開き骨切り術を行っている。本術式では,CT画像から3Dモデルを作製し,3Dシミュレーションおよび3Dプリンタを用いて移植骨モデルを作製する。そのモデルを滅菌し術野に持ち込むことで,移植骨を適切な形状に成形できる。移植骨の挿入により矯正角度が自動的に得られ,手術精度の向上が期待される。本術式のコツは,背側の瘢痕組織を十分に切除することにあると考える。

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