特集 遠位脛腓靱帯損傷の病態と治療
超音波による遠位脛腓靱帯損傷に対する評価
熱田 智範
1
1熱田整形外科
キーワード:
超音波検査(ultrasonography)
,
前下脛腓靱帯(anterior inferior tibiofibular ligament;AITFL)
,
latent diastasis
,
矢状面での腓骨の偏位(sagittal fibular translation)
,
ダイナミック超音波診断(dynamic ultrasound diagnosis)
Keyword:
超音波検査(ultrasonography)
,
前下脛腓靱帯(anterior inferior tibiofibular ligament;AITFL)
,
latent diastasis
,
矢状面での腓骨の偏位(sagittal fibular translation)
,
ダイナミック超音波診断(dynamic ultrasound diagnosis)
pp.31-41
発行日 2025年1月19日
Published Date 2025/1/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000002026
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遠位脛腓靱帯損傷の超音波診断について,前下脛腓靱帯損傷と遠位脛腓間の不安定性の評価方法を中心に紹介する。遠位脛腓靱帯損傷は今のところ画像検査における明確な診断基準が存在せず,特に骨折や脛腓間の離開を伴わないlatent diastasisでは診断が難しい。その理由は解剖学的にsyndesmosisでは個人差が大きく一定の基準値を決めることが困難なことに加え,従来の診断はすべて冠状面での評価が中心で,腓骨の後上方への偏位を正確にとらえることが困難なことにある。ここ数年間で解剖学研究を中心に矢状面での評価が注目されており,本稿ではこの最新の知見も紹介しながら遠位脛腓靱帯損傷に対する超音波診断の現状と今後の展望について解説する。
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