特集 ゆるい肩(非外傷性肩関節不安定症)とどう向き合うか
3.手術療法
非外傷性肩関節不安定症に対する鏡視下手術の適応と限界
高橋 憲正
1
1船橋整形外科病院スポーツ医学・関節センター
キーワード:
多方向性肩関節不安定症(multidirectional shoulder instability;MDI)
,
非外傷性(atraumatic)
,
鏡視下手術(arthroscopic surgery)
Keyword:
多方向性肩関節不安定症(multidirectional shoulder instability;MDI)
,
非外傷性(atraumatic)
,
鏡視下手術(arthroscopic surgery)
pp.268-274
発行日 2024年3月19日
Published Date 2024/3/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000001696
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多方向性肩関節不安定症は,AMBRI(atraumatic multidirectional, bilateral, rehabilitation, inferior capsular shift)と略され,理学療法が第一選択とされている。80%程度は理学療法に反応するが,手術を要する症例も存在する。筆者らは鏡視下関節包縫縮を行ってきた。手術は高強度糸のみかスーチャーアンカーを用いて前後の関節包を縫縮し,腱板疎部縫合を加えている。術後はおおむね良好な成績が得られているが,全身の関節弛緩性が強い症例では再発を経験している。先天的に結合組織の障害を有する症例では鏡視下手術のみでは制動が困難と考えている。
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