原著論文
K-L gradeⅢ・Ⅳ 内反型変形性膝関節症に対するTCVO(脛骨顆外反骨切り術)-安全な術式と良好な臨床成績を確保できているか?-
衣笠 清人
1
1回生病院整形外科
キーワード:
脛骨顆外反骨切り術(tibial condylar valgus osteotomy;TCVO)
,
変形性膝関節症(osteoarthritis of the knee)
Keyword:
脛骨顆外反骨切り術(tibial condylar valgus osteotomy;TCVO)
,
変形性膝関節症(osteoarthritis of the knee)
pp.232-239
発行日 2023年2月19日
Published Date 2023/2/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000001294
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目的:脛骨顆外反骨切り術(tibial condylar valgus osteotomy;TCVO)を施行した進行期内反型膝OA(osteoarthritis of the knee)の症例を術式の安全性と良好な臨床成績が確保できているかという視点で検討した。 方法:対象は2017年4月以降にTCVOを施行され,1年以上経過観察された12例18膝。K-L(Kellgren-Lawrence)分類Ⅲ10膝,Ⅳ8膝。男3例,女9例。年齢は62.2±3.5(58~70)歳。これらに対して骨癒合,矯正損失,手術時間,合併症,JOA(The Japanese Orthopaedic Association)スコアを検討した。 結果:経過観察期間17.6±4.8(12~24)カ月で18膝すべて骨癒合し,経過中の矯正損失例はなかった。手術時間は129±3.7(120~132)分。膝窩動脈損傷,骨折の重大な術中合併症はなかった。%MAは66.2±5.0(50~70)。JOAスコアは91.5±5.1(80~100)と良好であった。 考察:動揺性のある進行期内反型膝OAにもTCVOの適応はあると思われた。
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