連載 私の整形外科診療のコツ
第8回
骨肉腫-血管柄付き骨移植再建におけるコツ-
長谷川 英雄
1
,
清水 隆昌
1
,
朴木 寛弥
2
1奈良県立医科大学整形外科
2奈良県立医科大学骨軟部腫瘍制御・機能再建医学
pp.811-814
発行日 2020年7月19日
Published Date 2020/7/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000000344
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悪性骨腫瘍の患肢温存手術では,広汎切除と骨欠損の再建が必須であるが,多くの場合で関節面までの切除を要するため,腫瘍用人工関節置換により再建がなされる。これは短期的には比較的安定した成績が得られるものの,感染や弛緩,破損など長期的には問題も多く,再置換を余儀なくされる症例もしばしばある。一方で,近年の画像診断や薬物療法,手術機器・手技の進歩により,骨切除量を可能な限り縮小し,同種骨移植や処理骨(放射線,パスツール,凍結),自家複合組織移植(血管柄付き腓骨移植など)を用いた再建が行われることも増えてきた。本稿では,血管柄付き骨移植のうち最も汎用される腓骨を用いた再建について同種骨あるいは処理骨を併用した方法も含めて述べる。
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