Japanese
English
シンポジウム 難治性骨折の治療
外傷後骨欠損・偽関節に対する血管柄付き骨移植による再建
Reconstructions Using Vascularized Bone Graft for Traumatic Bone Defects or Non-Union
藤 哲
1
,
西川 真史
1
,
工藤 悟
1
,
小川 太郎
1
,
坪 健司
2
,
三浦 一志
3
Satoshi Toh
1
1弘前大学医学部整形外科学
2青森市民病院整形外科
3青森労災病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hirosaki University School of Medicine
キーワード:
vascularized fibula graft
,
血管柄付き腓骨移植
,
traumatic bone defect
,
外傷後骨欠損
,
vascularized scapular graft
,
血管柄付き肩甲骨移植
Keyword:
vascularized fibula graft
,
血管柄付き腓骨移植
,
traumatic bone defect
,
外傷後骨欠損
,
vascularized scapular graft
,
血管柄付き肩甲骨移植
pp.1039-1046
発行日 2003年8月1日
Published Date 2003/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100777
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要旨:外傷後に生じた骨欠損や偽関節の治療に対する血管柄付き腓骨移植術は有効な手技であり,広範な皮膚および骨欠損を伴った開放骨折例,既に数回の手術がなされ長期経過した例や感染を伴った偽関節例に対して第1選択として行ってきた.しかし技術的に必ずしも容易ではなく,移植腓骨の血行障害の可能性や移植腓骨の骨折の頻度が高いなどが問題となる.自験例では45例中43例に骨癒合が得られ,42例で装具を必要としていなかった.合併症として1例で下肢末梢血行不全にて切断を余儀なくされた.2例で動脈血栓を認め,移植腓骨の骨折は13%に認めたが,いずれも追加治療で骨再建が得られた.治療期間を短くし移植腓骨の骨折を予防するためには,二つ折りにしたり他の移植骨を並べるなど構築学的に強い再建を行い,力学的強度が得られるまで,適度な骨への負荷が可能なIlizarov創外固定などを利用する方法が好ましい.
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