特集 透析関連の整形外科疾患-病態と治療-
透析患者の化膿性脊椎炎の病態と治療
安部 哲哉
1
,
船山 徹
,
三浦 紘世
,
野口 裕史
,
國府田 正雄
,
山崎 正志
1筑波大学 医学医療系整形外科
キーワード:
Staphylococcus aureus
,
Vancomycin
,
血液透析
,
骨移植
,
術後合併症
,
腎不全-慢性
,
脊椎固定術
,
内視鏡法
,
ブドウ球菌感染症
,
外科的減圧
,
経皮的椎間板切除
,
人工器官と補綴物
,
Linezolid
,
椎弓根スクリュー
,
脊椎炎-化膿性
Keyword:
Linezolid
,
Endoscopy
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Postoperative Complications
,
Staphylococcus aureus
,
Staphylococcal Infections
,
Spinal Fusion
,
Bone Transplantation
,
Diskectomy, Percutaneous
,
Prostheses and Implants
,
Decompression, Surgical
,
Pedicle Screws
,
Vancomycin
pp.518-523
発行日 2019年5月19日
Published Date 2019/5/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2019218309
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末期腎臓病による透析患者の化膿性脊椎炎は、平均寿命の延長や慢性疾患の罹患率の上昇、診断や治療の進歩とともに増加傾向にある。カテーテルを経由した血行性感染が多いといわれ、発生率の減少のために定期的なカテーテル交換が必要とされ、抗菌薬治療の場合は長期間投与の必要性が指摘されている。保存療法に抵抗性の場合、透析患者においても脊椎手術の併用が検討されるが、入院中の死亡率や術後の重篤な合併症罹患率は高く、特に肝硬変や慢性肺疾患を合併した患者には注意が必要である。手術療法において、透析破壊性脊椎骨関節症を合併した患者も術後の合併症発生率は高く、術式の選択には十分な検討が必要である。
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