原著論文
早期変形性膝関節症に対する超音波画像診断
下崎 研吾
1
,
中瀬 順介
,
浅井 一希
,
豊岡 加朱
,
土屋 弘行
1金沢大学 大学院医薬保健学総合研究科整形外科学
キーワード:
膝関節
,
超音波診断
,
断面研究
,
膝半月
,
関節痛
,
変形性膝関節症
,
超音波プローブ
Keyword:
Cross-Sectional Studies
,
Knee Joint
,
Menisci, Tibial
,
Ultrasonography
,
Arthralgia
,
Osteoarthritis, Knee
pp.100-105
発行日 2019年1月19日
Published Date 2019/1/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2019176198
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内側早期変形性膝関節症(OA)と診断した47例47膝(男性15例、女性32例、64.7±10.3歳)を対象とした。膝関節屈伸による超音波検査とMRI検査を行った。膝関節屈曲0°で1mm以上の内方逸脱(MME)を認めた逸脱例は44例(93.6%)で、屈曲で減少を認めたD群は22例、減少を認めなかったN群は22例であった。屈曲0~90°までの逸脱の減少量は、D群で1.5±0.8mm、N群で0.4±0.4mmで、N群はD群と比較して有意に女性が多かった。MRI検査でD群は水平断裂を10例、後節の縦断裂を2例、明らかな半月板損傷がない症例を10例認めた。N群では13例に内側半月板後根損傷、3例に後根部以外の横断裂を認めた。MRI検査におけるMMEは、D群2.2±1.1mm、N群3.6±1.5mmで、N群で有意に大きかった。超音波検査での屈曲0°および90°におけるMMEも、N群で有意に大きかった。MRIと超音波像のMMEに非常に強い正の相関関係を認めた。
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