関節外科 基礎と臨床 38巻1号 (2019年1月)

特集 運動器の診療革命 超音波ガイド下インターベンション

introduction  田中 康仁

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超音波ガイド下インターベンションでは、目的とする組織、針先、注入した薬液をきれいに描出することが重要である。この3つをきれいに描出することができれば、安全性と正確性が担保される。本稿では、超音波ガイド下インターベンションのコツと注意点について解説する。

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Hydroreleaseとは「超音波ガイド下に結合組織に対して液体を注入する手技」のことである。今までの画像診断では原因不明であった疼痛や、治療ができなかった疼痛に対する新しい手技として近年注目されている。局所麻酔薬やステロイドを使わずに疼痛が取れるメカニズムはいまだ明らかではなく、さらなる研究が必要である。

 

(都合により取り下げられました。Vol.38 No.12に再掲載されています。)

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超音波ガイド下トリガーポイント注射は、有用性の高い超音波ガイド下インターベンションのなかで、低リスク、低侵襲、低難度、そして低コストであり、常識的な範囲内で施行する限り安全かつ有効な手技である。非特異的腰痛を中心にその実際と成績を示し、運動器脱水症候群という新しい概念を提唱する。

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日常生活の指導、投薬、ステロイドの注射などによって疼痛が軽減し、並行して行うリハビリテーションによっても可動域が改善しない凍結肩は、関節包が拘縮していると考えられる。このような凍結肩に対して斜角筋間ブロック下に行うサイレント・マニピュレーションは、外来で行うことができ、術後の疼痛も少なく、早期に可動域の改善が図れる有用な治療法である。

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超音波を用いた整形外科診療は、MRI、CT、X線透視を用いずとも、整形外科外来診察室内で診断や治療ができる疾患を著しく拡大している。本稿では寝違えに焦点を当てて、その場で診断治療ができる超音波ガイド下頸椎椎間関節ブロックについて詳述する。

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足底腱膜炎・アキレス腱付着部症はともに腱付着部障害であり、腱付着部とともに周囲のwrap-around構造、滑液包、滑膜性脂肪組織などを1つの器官(enthesis organ)として病態を考えることが重要である。腱付着部障害の治療には、enthesis organ内の血管や神経組織への治療介入がキーポイントとなる。本稿では、足底腱膜炎・アキレス腱付着部症に対して筆者らが行っている超音波ガイド下ブロックについて概説する。

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外来診療のなかで、殿部領域の疼痛に遭遇する機会は多い。簡便かつ安全に行える有効な鎮痛方法として、超音波ガイド下梨状筋ブロックの手技とポイントを解説する。

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屈趾症のなかでも足関節背屈で変形が高度となり、底屈で変形が緩和する変形をcheckrein deformityとよぶ。このcheckrein deformityに対する超音波ガイド下腱切離術は低侵襲で、早期社会復帰の観点から有用である。

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狭窄性腱鞘炎に対する超音波ガイド下経皮的腱鞘切開術は、侵襲の少ない手術であるが、指神経損傷などの合併症の可能性を避ける必要がある。筆者らは経皮的手術の安全性を高めることを目的に超音波ガイド下手術専用の手術器具を開発し、152例の狭窄性腱鞘炎に対して手術を行った。神経損傷や不完全な腱鞘切開などの問題は生じなかった。

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筋損傷には筋挫傷と肉ばなれが含まれる。重症の筋損傷にて多量の血腫が貯留した場合には、骨化性筋炎の予防や早期の機能回復促進目的で、超音波ガイド下穿刺ならびに除去の適応となる。本稿ではそれらの方法を詳述する。

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整形外科領域の手術における疼痛管理法として、持続末梢神経ブロックがある。持続末梢神経ブロックのメリットは、術中・術直後のみならず周術期の疼痛管理ができることであるが、カテーテルの位置異常が生じることで鎮痛効果を図れないことも多い。そこで筆者らは、カテーテルの位置異常が生じない持続末梢神経ブロック用カテーテル[ペインクリニックセットHSタイプ(八光社)]を開発した。本稿ではその特徴、および留置手技を中心に解説する。

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整形外科医ができる簡便で安全な下肢麻酔として、エコー下ブロックを各種手術に導入してきた。より近位部での手術を目指して、殿下部坐骨神経、外側大腿皮神経、大腿神経、閉鎖神経へブロックしている。ブロックに要する時間はおおむね20分程度で、局所麻酔薬の追加なしに手術可能である。それらブロックの手技、成績、課題について、足・足関節手術に対する坐骨神経ブロックを中心に解説した。

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四肢の手術において軟部組織の緊張などを決定するために、術中に自動運動を許容するwide awake surgeryが近年注目されている。本稿では、超音波ガイド下に上肢の知覚神経のみをブロックして、安全・確実にwide awake surgeryを行う方法について詳述する。

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内側早期変形性膝関節症(OA)と診断した47例47膝(男性15例、女性32例、64.7±10.3歳)を対象とした。膝関節屈伸による超音波検査とMRI検査を行った。膝関節屈曲0°で1mm以上の内方逸脱(MME)を認めた逸脱例は44例(93.6%)で、屈曲で減少を認めたD群は22例、減少を認めなかったN群は22例であった。屈曲0~90°までの逸脱の減少量は、D群で1.5±0.8mm、N群で0.4±0.4mmで、N群はD群と比較して有意に女性が多かった。MRI検査でD群は水平断裂を10例、後節の縦断裂を2例、明らかな半月板損傷がない症例を10例認めた。N群では13例に内側半月板後根損傷、3例に後根部以外の横断裂を認めた。MRI検査におけるMMEは、D群2.2±1.1mm、N群3.6±1.5mmで、N群で有意に大きかった。超音波検査での屈曲0°および90°におけるMMEも、N群で有意に大きかった。MRIと超音波像のMMEに非常に強い正の相関関係を認めた。

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 肩挙上時に大結節が肩峰の下を通過する際に衝突(impingement)し,ある一定の角度で痛みを生じ る現象がみられる。Impingement signは腱板損傷や肩峰下滑液包炎で陽性となり,NeerやHawkins のimpingement testの感度が高く汎用されている。

基本情報

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関節外科 基礎と臨床
38巻1号 (2019年1月)
電子版ISSN: 印刷版ISSN:0286-5394 メジカルビュー社

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