特集 関節の再生医療
iPS細胞を用いた関節軟骨修復
妻木 範行
1
1京都大学iPS細胞研究所 増殖分化機構研究部門細胞誘導制御学分野
キーワード:
Proteoglycans
,
自家移植
,
同種移植
,
関節軟骨
,
細胞外基質
,
疾患モデル(動物)
,
軟骨疾患
,
幹細胞移植
,
硝子軟骨
,
iPS細胞
Keyword:
Cartilage Diseases
,
Cartilage, Articular
,
Disease Models, Animal
,
Extracellular Matrix
,
Proteoglycans
,
Transplantation, Homologous
,
Transplantation, Autologous
,
Stem Cell Transplantation
,
Hyaline Cartilage
,
Induced Pluripotent Stem Cells
pp.1257-1261
発行日 2017年12月19日
Published Date 2017/12/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2018087242
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関節軟骨損傷の治療の現状と課題
関節軟骨は自己修復能に乏しいことが知られて おり,外傷などにより損傷すると変性が進行する。 修復能が乏しい理由は,軟骨の解剖学的構造に帰 する。軟骨は軟骨細胞が豊富な軟骨細胞外マト リックスに散在する構造である(図1)。軟骨細胞 外マトリックスは軟骨細胞によって作られ,Ⅱ型 およびⅪ型コラーゲン分子からなるコラーゲン細 線維とアグリカンをコアプロテインとするプロテ オグリカンで構成される。その機能は,軟骨に特 有のメカニカル機能(荷重に抗する,関節運動を 果たす)を担うこと,軟骨細胞に環境を与えて軟 骨細胞の形質を維持することである。
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