特集 骨折治療の最前線
骨盤輪損傷・寛骨臼骨折治療 最近の知見
山川 泰明
1
,
野田 知之
,
尾崎 敏文
1岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科地域医療学講座
キーワード:
寛骨臼
,
内固定法
,
骨折-特発性
,
骨ねじ
,
脊椎固定術
,
X線CT
,
三次元イメージング
,
コンピュータ支援手術
,
骨折-不安定型
,
骨盤骨折
Keyword:
Acetabulum
,
Bone Screws
,
Fractures, Spontaneous
,
Fracture Fixation, Internal
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Spinal Fusion
,
Imaging, Three-Dimensional
,
Surgery, Computer-Assisted
pp.368-377
発行日 2017年4月19日
Published Date 2017/4/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2017203071
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はじめに
以前は保存療法を行うことの多かった骨盤輪損 傷,寛骨臼骨折であるが,救急医療や集中治療の 進歩による救命率の向上や骨折型分類に基づく手 術アプローチや手術法の確立などにより,わが国 においても手術療法が普及し標準的治療として確 立されてきている。しかしながら,骨盤・寛骨臼 周囲は主要な大血管や神経が走行しており,膀胱 など骨盤内臓器も近接しているため,本部位の骨 折治療においては基礎・応用ともに高度な専門的 知識と手術手技が要求される。 本損傷・骨折治療の基礎的部分は成書などに譲 るとして,本稿では近年話題となっている,①不 安定型骨盤輪骨折に対する脊椎インストゥルメン テーションの応用治療,②骨盤輪損傷・寛骨臼骨 折に対する3D-CTナビゲーション手術,③dome impactionを伴う寛骨臼骨折の診断・整復方法, ④脆弱性骨盤輪骨折につき,自験例を交えて述べ る。
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