足関節・足部疾患の最新治療
疾患各論 外傷・スポーツ障害 バレエダンサー障害 バレエダンサーの足関節後方インピンジメント症候群 後果間靱帯の関与
平石 英一
1
,
竹島 憲一郎
,
工藤 加奈子
,
宇佐見 則夫
,
池澤 裕子
1永寿総合病院 整形外科
キーワード:
関節鏡法
,
スポーツ障害
,
足関節外側靱帯
,
舞踏
,
長母趾屈筋
,
足関節インピンジメント
Keyword:
Arthroscopy
,
Athletic Injuries
,
Dancing
,
Lateral Ligament, Ankle
pp.239-242
発行日 2016年4月10日
Published Date 2016/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2016297889
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足関節後方インピンジメント症候群に対し後足部内視鏡手術を行ったバレエダンサー80例88足(男性5例6足、女性75例82足、手術時平均年齢21.9歳)を対象に、後果間靱帯(PIML)の存在頻度や形状、その病態への関与について検討した。1)PIMLは54例59足(67.0%)で認められ、大多数は足関節後方の長母趾屈筋(FHL)腱の前方にカーテン状に存在していた。うち4例4足は母趾の他動的底背屈に連動し、その他の5例5足では距腿関節後方に半月板のように介在していた。2)形状は一束の靱帯然としたものから数条に分かれたもの、幅も1~5mmと多様であった。3)今回の検討から、足関節の底屈強制で距骨後部やFHL腱を干渉するPIMLは滑膜様組織に覆われており、足関節の前外側にあるBassett靱帯と同様に後方インピンジに関与していると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2016