連載 心臓の解剖【知っておきたい知識 -疾患の病態生理から治療へつなげる解剖学-】
最終回
2D画像から心臓3D構造の再構築〜心室中隔構造の分析〜
井川 修
1
1日本医科大学付属病院/セントマーガレット病院 循環器内科
pp.1226-1237
発行日 2024年12月9日
Published Date 2024/12/9
DOI https://doi.org/10.18885/HV.0000001757
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●構造情報を基に,二次元(2D)画像に表現される動きより,その三次元(3D)構造の運動をイメージすることは有用である。
●心室中隔(IVS)は左室筋・右室筋の合板様構造物であるが,左右の対応は複雑で,その評価には注意を要する。
●IVS領域を心臓の長軸方向にみると,上方縁,下方縁に加え,基部縁で囲まれた領域よりなるが,基部縁構造は複雑でその正確な理解が求められる。
●構造的にみて,IVSには3つの部位[①(LVOT-IVS)–(RVOT-IVS),②(LVOT-IVS)–(RVIT-IVS),③(LVIT-IVS)–(RVIT-IVS)]が存在する。
●2D心エコー図検査でIVSを論じる場合,上記①〜③どの部位の評価かを正確に認識し,表現することが重要である。
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