特集 心エコー計測/抽出のコツ,身につけたい考え方/進め方
Ⅱ 身につけたい考え方/進め方
3 病気を識る,病気を診る a. 大動脈弁狭窄症・大動脈弁逆流症
天野 雅史
1
1国立循環器病研究センター心臓血管内科部門心不全科
キーワード:
大動脈弁狭窄症
,
大動脈弁逆流症
,
手術適応
,
運動負荷心エコー図検査
,
ドブタミン負荷心エコー図検査
Keyword:
大動脈弁狭窄症
,
大動脈弁逆流症
,
手術適応
,
運動負荷心エコー図検査
,
ドブタミン負荷心エコー図検査
pp.113-121
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.18885/HV.0000000736
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大動脈弁狭窄症(AS)の治療は経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)全盛の時代に突入し,日本循環器学会の「2020年改訂版弁膜症治療のガイドライン」でも優先的に考慮するおおまかな基準として,80歳以上はTAVI,75歳未満は外科的大動脈弁置換術(SAVR)とされた。75歳〜80歳に関しては,背景なども考慮して弁膜症チームで慎重に議論したうえで決定するとされており,より低侵襲治療が行われる機会がさらに増えると予想される。一方,この時代に求められることはASの重症度をより正確に判断し,より治療効果が見込める選択を行うことである。さらに,大動脈弁逆流症(AR)でも,重症度や手術に必要な情報を正確に判断するには,その病態・病因ならびに自然歴を理解したうえで心エコー図検査を行う必要がある。
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