特集 失神患者が来たら!原因を探り,サインを見逃さず,診断・治療を確定する
識る6
虚血性心疾患や心不全における失神の意義を症候学から病態生理で考える
西﨑 光弘
1
1関東学院大学学院保健センター
キーワード:
失神,虚血性心疾患,冠攣縮性狭心症,心不全,心室不整脈
Keyword:
失神,虚血性心疾患,冠攣縮性狭心症,心不全,心室不整脈
pp.140-145
発行日 2020年2月9日
Published Date 2020/2/9
DOI https://doi.org/10.18885/HV.0000000137
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失神の原因疾患としては,非心原性の頻度が高く,反射性失神や起立性低血圧を示す例が多く認められる。一方,心原性失神の頻度は低く,10%程度とされており,特に日常診療において器質的心疾患や心肺疾患による失神例に遭遇する頻度は低い。しかし,これらの疾患における失神の発症は突然死の危険因子となるため,早急に原因疾患を診断し治療することが必要である1,2)。失神の原因となる器質的心疾患のうち,特に虚血性心疾患および心不全を伴う例においては,失神の病態生理や意義を明らかにすることにより適切な治療選択および予後改善につながる。
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