連載 画像診断研究のための統計学
[第7回]症例数計算:研究に必要な症例数を計算しよう −「何人集めればよいか」ではなく「どこまでいえる研究か」を決める−
新谷 歩
1
,
兵頭 朋子
2
1大阪公立大学大学院医学研究科 医療統計学教室
2近畿大学医学部 放射線医学教室 放射線診断学部門
キーワード:
症例数(サンプルサイズ)
,
検出力(power)
,
効果量,P値
Keyword:
症例数(サンプルサイズ)
,
検出力(power)
,
効果量,P値
pp.508-515
発行日 2026年4月26日
Published Date 2026/4/26
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000003357
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放射線科専攻医のHさんは,これから研究したいテーマについて先行研究を調べていました。ある論文では,評価結果や提示画像から2群間の差が十分ありそうに思いましたが,検定結果はP値が0.07と報告されていました。著者は「有意差がなかったのは症例数が少なかったためと考えられる。今後,この対象集団におけるさらなる研究が必要である」と考察しています。Hさんは「じゃあ症例数がもっと多ければ有意差を示せたということかな……どのくらい増やせばよいのだろう?」と疑問をもちました。指導医に相談すると,「症例数の根拠は学会発表でも質問されることがあるし,説明できるようにしておきたいね。必要症例数は統計ソフトで計算できるけれど,かなり多い数になることが多い。対象がまれな疾患だったり,研究期間が限られていたりすると,現実には達成が難しいことも少なくない」と言われました。「何か工夫できないだろうか。新谷先生に聞いてみようか」

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