特集1 まれに出会うと悩ましい 肝病変の画像診断
まれな小児の典型的な肝胆道疾患と,鑑別となるまれな疾患
細川 崇洋
1
,
佐藤 裕美子
1
,
田波 穣
1
,
小熊 栄二
1
1埼玉県立小児医療センター 放射線科
キーワード:
小児(pediatric)
,
肝(liver)
,
超音波(ultrasound)
Keyword:
小児(pediatric)
,
肝(liver)
,
超音波(ultrasound)
pp.590-599
発行日 2024年5月26日
Published Date 2024/5/26
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000001697
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小児における肝疾患の鑑別には,患児の年齢や症状の確認が重要である。新生児期の肝障害であれば感染や代謝性疾患,その後の乳児期に至るまでであれば,胆道閉鎖が重要な疾患になる。胆道閉鎖症においては,新生児肝炎,Alagille症候群やシトリン欠損症などの胆汁うっ滞性疾患が鑑別に挙げられる。肝腫瘤については小児では肝芽腫を念頭におく必要があり,非典型な年齢や付随所見があれば,ほかの疾患を鑑別に挙げていることになる。肝腫大の依頼では,びまん性肝転移に注意する必要がある。実際には画像診断だけでは非特異的な所見に留まり,画像のみからでは確定診断に至らないことも多々ある。
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