特集1 絶対苦手分野にしない 鼻副鼻腔病変の画像診断
[鼻副鼻腔CT・MRIレポート−私はこう書いている−]
そのほかの重要疾患
-線維性骨異形成症
荻野 展広
1
,
尾尻 博也
1
1東京慈恵会医科大学 放射線医学講座
キーワード:
線維性骨異形成症(fibrous dysplasia)
,
McCune–Albright症候群(McCune–Albright syndrome)
,
Mazabraud症候群(Mazabraud syndrome)
Keyword:
線維性骨異形成症(fibrous dysplasia)
,
McCune–Albright症候群(McCune–Albright syndrome)
,
Mazabraud症候群(Mazabraud syndrome)
pp.316-319
発行日 2023年3月26日
Published Date 2023/3/26
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000001207
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・良性の線維骨病変に分類される非腫瘍性病変である。
・組織学的に,異型のない紡錘形細胞,膠原線維からなる線維性組織,未熟な線維骨がさまざまな割合で混在している。
・頭蓋骨,顔面骨が最も多く,大腿骨,脛骨,肋骨に好発する。
・単骨性と多骨性があり,単骨性は約70~80%,多骨性は約15~20%を示す。
・多骨性のなかにMcCune–Albright症候群とMazabraud症候群が含まれる。
・頭蓋顔面領域では頬骨・上顎骨複合(zygomatic–maxillary complex)が最も多いとされる。
・病変の局在,膨隆性変化の有無・程度により,顔面変形・非対称性,視力障害,難聴,鼻閉,疼痛・感覚障害,咬合不全などを訴える。
・神経症状は神経の通過する孔・裂隙の狭小化に起因する神経圧迫症候群として生じる。
・画像診断では質的診断とともに病変の局在,特に神経孔周囲への病変の波及の有無,神経孔狭小化の有無の評価が重要である。
・神経孔狭小化が高度の場合には降圧手術の適応が考慮される。
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