特集1 絶対苦手分野にしない 脳梗塞の画像診断
梗塞の画像所見に類似する疾患
東山 央
1
,
松木 充
2
1大阪医科薬科大学 放射線診断学教室
2自治医科大学とちぎ子ども医療センター 小児画像診断部
キーワード:
脳梗塞(cerebral infarction)
,
脳炎/脳症(encephalitis/encephalopathy)
,
脳腫瘍(brain tumor)
,
脱髄性疾患(demyelinating disease)
,
代謝性疾患(metabolic disease)
Keyword:
脳梗塞(cerebral infarction)
,
脳炎/脳症(encephalitis/encephalopathy)
,
脳腫瘍(brain tumor)
,
脱髄性疾患(demyelinating disease)
,
代謝性疾患(metabolic disease)
pp.350-361
発行日 2022年3月26日
Published Date 2022/3/26
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000000878
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急性期脳梗塞の診療は,“Time is Brain”と表されるように,診断から治療までが時間との戦いで,特に血栓溶解療法,血栓回収療法の適応には早期診断,早期治療が求められる。日常診療では,急性期脳梗塞と疑われても,その鑑別は脱髄性疾患,代謝性疾患,炎症性疾患,脳腫瘍など多岐にわたる。通常はMRIで急性期脳梗塞と診断できる症例がほとんどであるが,そのなかに別の疾患が紛れ込んでくる。時間が要求されるなかで,適切な画像診断は非常に重要である。また亜急性期,慢性期脳梗塞も脳腫瘍などと鑑別を要する場合があり,亜急性期,慢性期脳梗塞と診断すると画像検査のintervalが長くなり,予後に大きく影響を与えることがある。本稿では,脳梗塞の画像所見に類似する疾患をcase based reviewで提示し,読者に鑑別診断のポイントを体感していただきたい。
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