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連載 卒後研修講座
整形外科医が知っておきたい法医学の基礎知識
Essential forensic medicine for orthopedic surgeons
内ヶ崎 西作
1
S. Uchigasaki
1
1東京医科大学基礎社会医学系法医学分野
1Dept. of Forensic Medicine, Tokyo Medical University, Tokyo
キーワード:
documentation of injuries
,
photographic documentation
,
response to abuse and incidents
Keyword:
documentation of injuries
,
photographic documentation
,
response to abuse and incidents
pp.369-373
発行日 2026年4月1日
Published Date 2026/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei77_369
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は じ め に
法医学は医学教育に含まれており必須科目ではあるものの,国家試験ではわずかに出題されるのみで,医師になってからは診断・治療・研究に追われる日々を過ごすことになる.そのような中で,法医学の知識はかなり薄まっているに違いない.しかし実臨床の中では,性善説では対応できないような症例が少なからず存在する.その一例が,虐待行為で受傷したにもかかわらず兄弟喧嘩で受傷したと嘘の説明がなされるようなケースであろう.そのようなケースに遭遇した際,なんらかの違和感を抱いたとしても所見や説明を的確に記録に残さなければ,後に親による虐待の可能性が浮上しても,「兄弟喧嘩での受傷」という当初の証言を覆すことはむずかしくなる.しかし記録がしっかりしていれば,後に専門家がそれをもとにして判断することができ,立証できる可能性が高くなる.本稿では,特に整形外科医に知っていていただきたい基本的な知識や記録の残し方について触れる.

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