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連載 専門医のための症例問題トレーニング
脊椎・脊髄疾患
Spine and spinal cord disease
古矢 丈雄
1
T. Furuya
1
1千葉市立海浜病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Chiba Kaihin Municipal Hospital, Chiba
キーワード:
atlantoaxial subluxation
,
atlantoaxial dislocation
,
atlantoaxial fusion
,
upper cervical spine
Keyword:
atlantoaxial subluxation
,
atlantoaxial dislocation
,
atlantoaxial fusion
,
upper cervical spine
pp.729-735
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei76_729
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症 例.49歳,女.
主 訴:頚部前屈時の四肢に放散する電撃痛.
既往歴:甲状腺機能亢進症.Down症などの先天性疾患,関節リウマチの既往はない.
家族歴:特記すべきことはない.
現病歴:電車の中でうたた寝をしていて,頚部が過屈曲位となった際に突然四肢・体幹に電撃痛が走った.その後も頚部前屈時に四肢に放散するしびれを自覚した.
初診時身体所見:神経学的には筋力は正常であった.両手関節以遠に異常感覚(感覚鈍麻),両下肢に締めつけられるような違和感,両足底にも膨らんでいるような異常感覚を認めた.深部腱反射は,上肢は正常,下肢は膝蓋腱反射が軽度亢進していた.病的反射は陰性であった.血液生化学検査上,関節リウマチは否定的であった.
初診時画像所見:初診時の頚椎X線中間位側面像を図1に示す.

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