Japanese
English
経験と考察
腰椎疾患由来の坐骨神経痛に対するデュロキセチンの効果の検討
Examination of the effect of duloxetine on sciatica caused by lumbar spine disease
宮沢 隼弥
1
,
中原 大志
1
,
櫻本 浩司
1
,
金 成道
2
,
五味 基央
3
,
野尻 英俊
3
,
石島 旨章
3
S. Miyazawa
1
,
D. Nakahara
1
,
H. Sakuramoto
1
,
S. Kin
2
,
M. Gomi
3
,
H. Nojiri
3
,
M. Ishijima
3
1東京臨海病院整形外科
2瑞江整形外科
3順天堂大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Tokyo Rinkai Hospital, Tokyo
キーワード:
duloxetine
,
sciatica
,
lumbar spine disease
Keyword:
duloxetine
,
sciatica
,
lumbar spine disease
pp.105-107
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei76_105
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
は じ め に
腰椎変性疾患に対する手術療法の進歩や低侵襲化により治療成績は向上している.しかし,術後治療成績が有効であるにもかかわらず,一定の頻度で腰痛が遺残する例が存在する.術後の遺残性疼痛は依然として大きな課題である.
デュロキセチンは,セロトニンやノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで下行性疼痛抑制系を賦活化し鎮痛を図る薬剤であり,慢性腰痛における治療の第一選択薬に位置づけられている.また神経障害性疼痛においても治療効果が認められているが,糖尿病性神経障害に対する報告が主で,脊椎由来の神経障害に対する報告は少ない.
われわれは,腰椎疾患由来の坐骨神経痛を有する症例および脊椎固定術後の遺残性腰痛に対してデュロキセチンを投与し,その有効性について検討した.
© Nankodo Co., Ltd., 2025