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人工股関節全置換術後10年間のオックスフォードヒップスコア,床座スコアの変化と満足度
Oxford Hip Score, floor sitting score trajectories, and postoperative satisfaction rates at 10 years after primary total hip arthroplasty
藤田 君支
1
K. Fujita
1
1九州大学大学院医学研究院保健学部門
1Dept. of Health Sciences, Kyushu University, Fukuoka
キーワード:
total hip arthroplasty
,
floor sitting score
,
postoperative satisfaction
Keyword:
total hip arthroplasty
,
floor sitting score
,
postoperative satisfaction
pp.1369-1371
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei75_1369
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【要 旨】
目 的:人工股関節全置換術(THA)後の床座スコアとオックスフォードヒップスコア(OHS)について,術後10年間の変化を明らかにすること,術後長期の不満をこれらが予測するかを明らかにすることである.
対象および方法:2003~2006年に地方の大学病院でTHAを予定し,術前の自記式質問紙調査に有効回答した826例を対象とした.調査は術後10年まで前向きに行い,術後10年目の患者満足は手術全般,歩行機能,日常生活活動の3項目を尋ねた.
結 果:線形混合モデルで分析した結果,OHSは術後7年まで,床座スコアはそれより早く術後5年までピークを維持し,それ以降に低下する経年的な軌跡を示した.術後長期の手術の不満は3.2%と非常にわずかであった.歩行能力の不満の予測要因は術後1年のOHSのわるさ,日常生活動作(ADL)の不満の予測要因は術前と術後1年の床座スコアのわるさであった.
結 論:床座スコアは和式のライフスタイルに応じた簡便な尺度として有用である.
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