Japanese
English
連載 卒後研修講座
運動器慢性疼痛としての腰痛
-――神経障害性疼痛と腰痛診療ガイドラインの観点から
Low back pain as chronic musculoskeletal pain:from the perspective of neuropathic pain and low back pain treatment guidelines
折田 純久
1,2,3
S. Orita
1,2,3
1千葉大学フロンティア医工学センター
2千葉大学大学院融合理工学府基幹工学専攻
3千葉大学大学院医学研究院整形外科学
1Center for Frontier Medical Engineering(CFME), Chiba University, Chiba
キーワード:
low back pain
,
neuropathic pain
,
guideline
Keyword:
low back pain
,
neuropathic pain
,
guideline
pp.1043-1049
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei75_1043
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
は じ め に
腰痛の有訴者数は国内最多ともいわれ,標準的な腰痛診療の知見を身につけておくことは非常に重要である.疼痛には侵害受容性疼痛,神経障害性疼痛や近年提唱される痛覚変調性疼痛の関与が考えられており,特に非生理的な運動器疼痛をきたし慢性化に関与しうる神経障害性疼痛が重要である.腰痛患者における下肢痛のみならず,殿部痛の存在は神経障害性疼痛の可能性を示唆する.『腰痛診療ガイドライン2019(改訂第2版)』1)ではプライマリケアの現場をはじめとした腰痛の日常診療の標準化と診療水準の一定化が図られており,本稿ではこれらの知見に則り,腰痛診療の最新知見を概観する.
© Nankodo Co., Ltd., 2024