Japanese
English
経験と考察
ジクロフェナクナトリウム経皮吸収型製剤を使用した臨床成績と診療で工夫している点
Clinical results and innovations with diclofenac sodium patch in practice
前田 浩行
1
,
前田 隆浩
1
,
前田 睦浩
1
H. Maeda
1
,
T. Maeda
1
,
M. Maeda
1
1前田病院整形外科・麻酔科
1Maeda Hospital, Higashikurume
キーワード:
diclofenac sodium patch
,
low back pain
,
adhesive capsulitis
,
cervicobrachial syndrome
Keyword:
diclofenac sodium patch
,
low back pain
,
adhesive capsulitis
,
cervicobrachial syndrome
pp.1017-1019
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei75_1017
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は じ め に
2022年に実施された厚生労働省の国民生活基礎調査1)によると有訴者率で男女ともに腰痛が1位,肩こりは2位を占め,腰痛や肩こりを自覚する患者は多く,日常生活に支障が生じる.薬の処方量が多くなれば経済的損失も大きくなる可能性がある.また,整形外科診療の中で保存療法に関する論文が少なく,患者にとって満足度が高い治療がどれなのかわからない現状がある.手術療法だけではなく,一般診療での治療薬の適切な選択が近年大事ではないかと考える.
本稿では,非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)内服や弱オピオイドなど副作用が出やすい薬を初回から使用するのではなく,ジクロフェナクナトリウム経皮吸収型製剤を積極的に用いることで疼痛,生活の質(QOL),患者満足度,副作用発現頻度などがどのようになるのかを,臨床成績と,診療で注意することや患者説明における工夫点を含めて報告する.
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