整形トピックス
新鮮凍結屍体と有限要素解析を用いた大腿骨近位部骨折の力学的挙動に関する検討
矢野 斉
1
1千葉大学大学院整形外科
pp.356-356
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_356
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大腿骨近位部骨折は通常,頚部骨折と転子部骨折の二つの骨折型に大別される.骨折型は患者因子と受傷時の外力の二つの側面から決まってくると考えられるが,骨折型と関連する患者因子としては頚部の骨形態や骨密度など複数の因子が過去に報告されている1,2).また本骨折の多くは転倒によって発生し,特に側方から後側方にかけての転倒で生じやすいとされている3)が,転倒方向と骨折型の関連性については一定の見解がない.そこで,大腿骨近位部骨折における転倒方向と骨折型の関連性を明らかにすることを目的とし,新鮮凍結屍体による力学試験と有限要素解析(finite element analysis:FEA)を用いて検証を行った.
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