Japanese
English
整形外科診療における最先端技術 Ⅰ.診断,評価
6.コンピュータを用いた病態,手術の生体力学解析
CT有限要素法を用いた大腿骨の生体力学解析
CT-based finite element analysis of femur
王 耀東
1
,
大川 淳
2
Y. Oh
1
,
A. Okawa
2
1東京医科歯科大学大学院整形外傷外科治療開発学
2東京医科歯科大学大学院整形外科
1Dept. of Orthop. and Trauma Research, Graduate School of Medical and Dental Sciences, Tokyo Medical and Dental University, Tokyo
キーワード:
finite element method
,
CT/FEA
,
biomechanics
,
atypical femoral fracture
,
bone strength
,
atypical femoral fracture
Keyword:
finite element method
,
CT/FEA
,
biomechanics
,
atypical femoral fracture
,
bone strength
,
atypical femoral fracture
pp.117-120
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei75_117
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は じ め に
有限要素法は,建築の構造力学解析やタイヤの摩擦解析などの工業分野で発展した力学解析法である.近年では,医療分野の生体力学解析にも応用されており,整形外科領域ではCT有限要素解析(CT-based finite element analysis:CT/FEA)が用いられることが多い.CT/FEAは,CTデータからスライスごとに抽出した関心領域(region of interest:ROI)をもとに三次元骨モデルをコンピュータ上に作成し,骨の形態と構造と力学特性に骨密度を加味した三次元FEAモデルに変換した後に荷重拘束条件を設定することで,生体内では実現不可能な患者固有の力学解析が行える手法である1).四面体(三角錐)などの形状のソリッド要素を用いて,三角形などのシェル要素を皮質骨の外表面に適用した三次元有限要素モデルを作成し,物理定数を任意に設定した生体力学解析をシミュレーションすることができる.本稿では,わが国でシェアが高いMECHANICAL FINDER(計算力学研究センター社)を用いて当科で行っている大腿骨のCT/FEAを紹介する.
© Nankodo Co., Ltd., 2019