整形トピックス
MR画像による深層学習を用いた骨粗鬆症性椎体骨折と転移性脊椎腫瘍による病的椎体骨折との鑑別
牧 聡
1
1千葉大学大学院整形外科
pp.1380-1380
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei72_1380
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放射線科医や整形外科医にとって,骨粗鬆症性脊椎骨折(OVF)と転移性脊椎腫瘍による病的骨折(MVF)とを区別することは,しばしば困難である.特に高齢者は骨粗鬆症による脊椎骨折を起こしやすく,同時に悪性腫瘍の有病率も高く鑑別が問題となる.また,脊椎は骨転移がもっとも発生しやすい部位でもある.両者を区別することは,適切な治療計画を立て,予後を予測するうえで重要である.近年,人工知能の手法の一つである深層学習は,画像認識への有用性からCTやMR画像を扱う放射線分野への応用がすすんでいる.しかし脊椎領域への応用の報告は少なく,OVFとMVFを区別した報告はこれまでにない.そこで,深層学習手法である畳み込みニューラルネットワーク(CNN)のMR画像を用いて,OVFとMVFを区別することを目的とした研究を行った.
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