Japanese
English
連載 専門医試験をめざす症例問題トレーニング
脊椎・脊髄疾患
Spine and spinal disease
大場 哲郎
1
T. Ohba
1
1山梨大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., University of Yamanashi Hospital, Chuo
キーワード:
intermittent claudication
,
lumbar spinal stenosis
,
nerve root
,
cauda equina
Keyword:
intermittent claudication
,
lumbar spinal stenosis
,
nerve root
,
cauda equina
pp.1108-1111
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei72_1108
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症 例.82歳,男.
主 訴:間欠跛行(50m,会陰部および両側下腿以遠のしびれのため),排尿開始遅延.
既往歴:糖尿病,高血圧.いずれもかかりつけ医で内服加療中.
現病歴:3年ほど前より歩行時に左下腿以遠にしびれが出現するようになった.1年前から歩行時に自然と前屈位をとるようになり,歩行時の下腿しびれが両側になった.半年前より歩行時にはT字杖や押し車を使用するようになり,安静時にも両側下腿のしびれが出現した.近医で内服や物理療法を受けるも症状の改善なく当院を紹介され受診となった.
初診時所見:短い距離であれば独歩可能であるが,50mの歩行で座り込んでしまう.下肢深部腱反射は膝蓋腱反射正常で両側アキレス腱反射が低下していた.徒手筋力テスト(MMT)は左側の股関節外転筋が4,前脛骨筋が4と低下しておりそれ以外は正常であった.両側の足背動脈の拍動は良好に触れていた.
画像所見:X線像(図1)およびMRI(図2)を示す.
© Nankodo Co., Ltd., 2021