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【要 旨】
目 的:本研究の目的は高度内反変形膝に対して低侵襲に行ったdouble level osteotomy(DLO)の画像的,臨床的評価について調査することである.
対象および方法:連続した20例について調査した.術後6ヵ月,1年時に画像的評価として,単純X線で脛骨と大腿骨の機能軸がなす角度(mechanical tibiofemoral angle:mTFA),機能軸に対する外側遠位大腿骨関節面角度(mechanical lateral distal femoral angle:mLDFA),機能軸に対する内側近位脛骨関節面角度(mechanical medial proximal tibial angle:mMPTA),joint-line convergence angle(JLCA)を計測した.また,臨床的評価としてKnee Injury and Osteoarthritis Outcome Score(KOOS)とInternational Knee Documentation Committee(IKDC)Subjective Scoreを使用した.
結 果:平均年齢は62.5±6.8(45~76)歳であった.画像的評価については術前平均mTFA,mLDFA,mMPTA,JLCAはそれぞれ,13.5°±3.1°内反,91.1°±1.4°,82.3°±2.0°,5.8°±2.3°であった.術後6ヵ月,1年時の評価ではすべてのパラメータは解剖学的正常範囲内に収まっていた.臨床的評価については術後6ヵ月で有意差をもって改善し,術後1年時も持続していた.
結 果:短期の経過観察ではあるものの,高度内反変形膝に対する低侵襲DLOは膝関節パラメータを正常膝関節パラメータの範囲内に再建でき,かつ臨床的にも良好な成績を得られた.
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