胸椎後縦靱帯骨化症と肥満度の関係

Relationship between thoracic ossification of posterior longitudinal ligament and degrees of obesity

は じ め に

　胸椎後縦靱帯骨化症（胸椎OPLL）は，手術を行っても麻痺の改善が乏しい例も多く，難治性の疾患とされている^1）．また胸椎後縦靱帯骨化症は肥満との関連が指摘されているが^2），肥満例では併存症が多く^3），周術期合併症が起こりやすいとされている^4）．『肥満診療ガイドライン2016』^3）では，BMI 35以上の高度肥満を35未満の肥満症とは病態や治療法の異なる病的肥満とし，明確に区別している．本研究の目的は，胸椎OPLLにおいて病的肥満と肥満症に違いがあるか否かを検討することである．