Japanese
English
論説
整形外科全身麻酔手術時の術後悪心嘔吐の現状
Current state of postoperative nausea and vomiting at the time of orthopedic general anesthesia surgery
星野 雄志
1
,
佐藤 敦
1
,
小原 賢司
1
,
栃尾 秀典
1
,
富田 一誠
1
,
稲垣 克記
2
Y. Hoshino
1
,
A. Sato
1
,
K. Ohara
1
,
H. Tochio
1
,
K. Tomita
1
,
K. Inagaki
2
1昭和大学江東豊洲病院整形外科
2昭和大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Showa University Koto Toyosu Hospital, Tokyo
キーワード:
postoperative nausea and vomiting
,
general anesthesia
,
orthopaedic surgery
Keyword:
postoperative nausea and vomiting
,
general anesthesia
,
orthopaedic surgery
pp.933-937
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_933
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は じ め に
術後合併症の中でも,術後悪心嘔吐(postoperative nausea and vomiting:PONV)は全身麻酔患者の約20~40%に発生するとされ1~3),頻度が高い術後合併症である.一度PONVが発生すると,患者満足度が低下し大きな問題となっている4).また手術の低侵襲化が進み,入院期間短縮や術後早期退院が重要視されることが多い今日の診療において,PONVは術後疼痛とともにより大きな問題となっている.また,PONVのリスク因子として術式の違いがあげられ,整形外科手術において比較的発生頻度が高い5)とされているにもかかわらず,本邦において整形外科手術におけるPONV発生率を検討した報告は少ない.われわれは,当院で施行された全身麻酔下整形外科手術でのPONVの現状を調査し,発生リスクに関して検討した.
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