Japanese
English
特別寄稿
ハゲタカジャーナルに注意せよ
Be careful of predatory journals
相澤 俊峰
1
T. Aizawa
1
1東北大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Tohoku University School of Medicine, Sendai
キーワード:
predatory journal
,
open access journal
Keyword:
predatory journal
,
open access journal
pp.883-888
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_883
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
は じ め に
ここ数年,「Manuscript submission request for volume X,201X」「Accepting manuscript submission」,「Confirmation on article submission request」などのタイトルで,論文の投稿を催促する電子メールがよく届く.多いときには同じジャーナルから日に数本もくる.これだけ催促されればその気になって,「じゃあ,投稿しようか」と思うかもしれない.しかし待ってほしい.このようなメールを送ってくるジャーナルの多くがいわゆる「ハゲタカジャーナル」,「捕食ジャーナル」の可能性が高い.「ハゲタカジャーナル」に関しては2018年9月3日の毎日新聞にも,「粗悪学術誌 九大が対策」の見出しで記事になったので(図1),ご覧になった先生方もいるかもしれない.医学以外の分野ではすでに十分認識されているようであるが1),その実際について詳しい医師はあまり多くないのではないかと思う.恥ずかしながら筆者は昨年,この「ハゲタカジャーナル」に投稿して,多額のお金を支払ってしまった.近年では整形外科医も英文誌へ投稿する機会が増えている.そこで「ハゲタカジャーナル」に投稿しないような用心が必要であると考え,「ハゲタカジャーナル」とは何か,どのように見分ければよいのかを,自験例を中心に解説する.
© Nankodo Co., Ltd., 2019