Japanese
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特集 子どもの運動器障害――学校検診から日常診療まで
Ⅲ.徴候・症状別の診察から診断まで
1.頚部痛,頚部可動域制限,斜頚をきたす病態と診察の仕方
Disease of cervical pain and torticollis
小林 和克
1
,
今釜 史郎
1
,
安藤 圭
1
,
石黒 直樹
1
K. Kobayashi
1
,
S. Imagama
1
,
K. Ando
1
,
N. Ishiguro
1
1名古屋大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Nagoya University School of Medicine, Nagoya
キーワード:
cervical spine
,
torticollis
,
treatment
,
pediatric
Keyword:
cervical spine
,
torticollis
,
treatment
,
pediatric
pp.527-532
発行日 2019年5月10日
Published Date 2019/5/10
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_527
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は じ め に
小児の頚部痛は比較的まれである.頚部は解剖学的にも発生学的にも複雑な部位であり,疾患も感染症・腫瘍・先天異常など多岐にわたる.また,整形外科的疾患をはじめ,小児科疾患として髄膜炎などの髄膜刺激症状も考慮するべきである.診断には,部位と性状,年齢,随伴症状を考慮する必要があり,さらに適切な検査,治療を選択することが重要である.ここでは,小児頚部痛,頚部可動域(ROM)制限,斜頚をきたす病態と診察の仕方について,また鑑別すべき疾患,聴取すべき問診と確認すべき臨床所見(視診,触診,身体所見)について述べる.
© Nankodo Co., Ltd., 2019